EBLM委員会議事要旨(2011.01.08)
日時:2011年1月8日(金) 13:30〜16:20
場所:順天堂大学本郷キャンパス 11号館(センチェリータワー)
南側16階会議室
出席:石田・市原・稲田・片岡・佐藤・西堀・三宅・吉野
(オブザーバ)小柳・山下
議事
○報告事項
(1)市原委員長より、今秋の学会(第58回学術集会)期間中に、EBLM委員会
主催シンポジウムとEBLMセミナーの開催が認められた旨報告があった。
(2)市原委員長のプロジェクトで構築を進めている臨床検査国際基準値デー
タベースの紹介があった。
・従来のアジアに加え今後ヨーロッパとアメリカが加わる
・今後は互換性を確保した複数施設での測定値を収集する
・リアルタイム統計処理ツールを備えたデータベースをWebで無償公開する
○審議事項
(1)「EBLMのための統計・情報処理技術の実際」出版の企画について議論
し、以下の方針に沿って各章の担当者がさらに案を練ることになった。
・ターゲットは臨床研究の統計処理に悩む臨床医と、検査データの解析法に興
味を持つ検査技師におく
・基本技法はゆったり頁数を取り、応用技法は紹介レベルとする
・実用性と分かりやすさを追求し、1頁に2つか3つオリジナルのイラストを
入れる
・来年3月の出版を目指す
・ターゲットを意識して内容の絞り込みと記述レベルの設定を行う
・各方法論について実際的なサンプルを用いた適用例を提示する
・読者のニーズに応じたナビゲート機能を設ける
・各章に読者に訴えるような「〜を〜するには」などのハウツー的な表題をつ
ける
(2)シンポジウム「EBLMの過去・現在・近未来」の企画(別紙)について以下
のような意見が出され、これらを基に各シンポジストが学会の抄録提出期限を
めどに案をまとめることになった。
・EBLMとは何か、という問いに対しては、臨床のコンテクストでの検査の有用
性を臨床側を巻き込んで科学的に追求する、という視点と、検査領域で独自に
臨床的に価値のあるデータを作る努力する、という視点がある
・臨床検査の領域だけに閉じた議論とならないよう、臨床とタイアップする姿
勢をもっと打ち出したい
・システマティックレビューの限界とその先の展望という視点を入れたい
・診断の際の検査オーダをナビゲートするような役割の追求に言及したい
・EBM以前の自動診断システムについてもEBLMの源流と位置づけて言及したい
・最近症例対照研究で頻用されるようになった傾向スコアについて紹介したい
・集客を考え、副題を「次世代の臨床支援に向けて」、「EBM時代における
EBLMへの潮流」を「ポストEBM時代におけるEBLMへの潮流」などとしてはどう
か
(3)第58回学術集会の最終日に予定されている、EBLM委員会企画の教育セミ
ナーの内容について議論し、以下の方針に沿ってその詳細を委員長がとりまと
めることになった。
・昨年の企画の踏襲を基本とするが、クラスター分析は省く
・分散分析、重回帰分析、方法間比較を中心に実践的な内容とする
・各項目の担当講師を今後調整する
・今回は補助人員の旅費負担が軽いため受講料は千円程度とする
以上