日本臨床検査医学会 Japanese Society of Laboratory Medicine

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第34回臨床検査専門医認定試験実施要領(2017年度)

日本臨床検査医学会制定の臨床検査専門医制度により2017年度に実施する第34回臨床検査専門医認定試験の概要は以下のとおりです。

試験日
2017年8月5日(土)~8月6日(日)
場 所
杏林大学医学部(東京都三鷹市新川6-20-2)
願書請求期間
2017年4月3日(月)~4月28日(金)
願書請求方法
願書送付用の角2封筒に受験者の送付先住所,氏名を記載,250円切手を貼付のうえ,下記へ郵送にて請求してください。
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町2-2 UIビル2F
日本臨床検査医学会 臨床検査専門医 係
願書出願期間
2017年5月8日(月)~5月25日(木)(必着)
願書出願方法
次記8点の書類を一括して書留や簡易書留で郵送してください。
1)認定試験受験願書,2)履歴書,3)卒後研修評価表,4)報告書一覧表及び報告書コピー,5)研究業績報告書及び原著論文,学会報告コピー,6)研修指導者の推薦書,7)郵便振替用紙コピー(受験料納入証明)
受験料
50,000円,再試験受験の場合20,000円
上記出願期間内に学会郵便振替用紙を使用してお振込ください。
注:一度納入された受験料は返金いたしません。
合否発表日
2017年9月8日(金)にHPに掲載し個別に合否結果を送付します。
備考:試験合格者は,認定証交付申請(登録料30,000円)手続きがあります。
■受験資格
  • 日本国の医師免許証を有し,医師としてふさわしい人格・識見を持つこと。
  • 出願時日本臨床検査医学会の会員であること。
  • 日本臨床検査医学会の定める研修プログラムにより,5年間の研修を修了していること。
    2年間の初期臨床研修は5年の研修期間に含めてもよい。米国の臨床病理医認定試験合格者(Clinical Pathologist certified by the American Board of Pathology)およびそれと同等とみなされる外国の臨床検査専門医の認定資格を有する者について選択科目の受験を免除し日本における研修歴は2年とする。
  • 日本臨床検査医学会の認定する認定研修施設において以下の内容の全てを含む研修を,3年以上終えていること。
    a)臨床検査医学(臨床病理学)総論(医療倫理,医療安全,遺伝子関連検査も含む),
    b)一般臨床検査学,c)臨床血液学,d)臨床化学,e)臨床微生物学(感染症学を含む),
    f)臨床免疫学,g)輸血学,h)臨床生理学
    研修記録は卒後研修評価表に記載し必ず提出すること(卒後研修評価表は,
    日本臨床検査医学会ホームページ(http://www.jslm.org/)からダウンロード)。
  • 臨床検査室等での日常業務内容を証明する,各種のコンサルテーション記録,骨髄像報告書,免疫電気泳動報告書,染色体分析報告書,その他の臨床検査医による解釈・コメント付き検査報告書,On-Callカンファレンス記録等20編を提出すること。
    ただし病理組織診断業務に関するもの,内科等の診療業務内容を主とする病歴要約等は含まない。
  • 臨床検査医学(臨床病理学)に関する筆頭者としての原著論文または筆頭発表者としての学会報告が併せて計3編必要であり,3編のうち少なくとも1編は原著論文でなくてはならない。
    原則として,5年間の研修期間中に雑誌「臨床病理」あるいは日本臨床検査医学会もしくはその関連学会に発表したものであることが望ましい。
  • 研修指導者の推薦があること。
表1:2017年度受験資格概略一覧表

 1) 日本臨床検査医学会臨床検査専門医制度規定を熟読してください。
 2) 受験は原則として基本型の受験区分とします。

受験者区分 受験時に必要な研修歴 報告書・記録 臨床検査医学に関する研究業績 備 考
基本型A,B 5年以上 20編 筆頭者として3編以上 卒後研修評価表を提出すること
米国等の臨床病理医認定試験合格者 日本において
2年以上
20編 筆頭者として3編以上  

A.旧日本専門医制評価・認定機構の合意によるもの。

B.医学を履修する過程を置く大学に附属する病院,または厚生労働大臣の指定する病院で2年以上の臨床研修を修了していること。

C.受験に必要な臨床検査に関する研修歴は出願時に満5年以上(初期臨床研修期間を含めてもよい)とする。

D.報告書・記録等による研修内容を証明するものは,必須8教科を網羅することが望ましい。最低,複数教科が必要である。
ただし,臨床検査管理医資格(5点),日本臨床検査医学会学術集会(3点),日本臨床検査医学会特別例会(2点),日本臨床検査医学会各支部総会・例会(1点),日本臨床検査専門医会春季大会(1点),日本臨床検査専門医会総会・講演会(1点),日本臨床検査専門医会教育セミナー(4点),日本臨床検査医学会または日本臨床検査専門医会が主催するリスクマネージメントに関する講習会(1点),日本臨床化学会学術集会(2点),日本臨床微生物学会学術集会(2点),本会が後援するセミナー等(1点)等への出席点数(credits)総計20点以上をもって,報告書・記録等による研修記録の教科の一部を替えることができる。

E.臨床検査医学(臨床病理学)に関する筆頭者としての原著論文または筆頭発表者としての学会報告が併せて計3編必要であり,3編のうち少なくとも1編は原著論文でなくてはならない。原則として,5年間の研修期間中に雑誌「臨床病理」あるいは「日本臨床検査医学会もしくはその関連学会」に発表したものであることが望ましい。


出題方式
  • 筆記試験の問題回答は,6科目について,多肢選択問題計60題(各科目10題)
    (Aタイプ/5肢択一,X2タイプ/5肢択二,タキソノミーⅡ,Ⅲ中心,視覚教材使用あり)と記述式問題
  • 実地試験は,実技試験と口答試問で,実技試験は5科目★★,症例問題形式,検査実施,顕微鏡観察,動画(バーチャルスライド,画像,形態観察,検査実施)による出題。回答は原則として記述または口答による。
  • 口答試問は1科目(臨床検査医学/臨床病理学総論)
    6科目:一般臨床検査学・臨床化学,臨床血液学,臨床微生物学,臨床免疫学・輸血学,臨床生理学,臨床検査医学/臨床病理学総論(医療倫理,医療安全,遺伝子関連検査を含む)
    ★★5科目:一般臨床検査学・臨床化学,臨床血液学,臨床微生物学,臨床免疫学・輸血学,臨床生理学
    タキソノミー(taxonomy,評価領域分類) は,教育目標毎に問題の解答に要する知的能力のレベルを分類したもので,一般に認知領域ではⅠ・Ⅱ・Ⅲ型に分類される。
    Ⅰ型は単純な知識の想起によって解答できる問題,Ⅱ型は与えられた情報を理解・解釈してその結果に基づいて解答する問題,Ⅲ型は設問文の状況を理解・解釈した上で,各選択肢の持つ意味を解釈して具体的な問題解決を求める問題である。
出題範囲と基準
  • 筆記試験は日本臨床検査医学会の臨床検査専門医卒後研修カリキュラム(以下カリキュラム)内容にしたがう。
  • 実技試験は下記の行動目標を達成していることを問う。
    ○カリキュラムの内,「~を実施できる」,「~を判読できる」の項目を習得している。
    ○カリキュラムの内,「~を解釈できる」,「~を説明できる」,「~を概説できる」,
    「~を述べることができる」,「~を列挙できる」の項目に対しては,知識を裏打ちする基本手技を身につけている。
実技試験の概要
  • 一般臨床検査学・臨床化学の内容は,測定前プロセスの影響,検査の内部管理の手法,検査性能・基準値(基準範囲)の設定・評価(ROC 曲線,カットオフ値など),検査の分析的妥当性・臨床的妥当性,酵素アイソザイム検査,尿沈渣所見の判定・評価,尿沈渣標本作製などとする。
  • 臨床血液学の内容は,採血(サンプリング),自動血球計数機器,バーチャルスライドによる血液形態所見(白血球系・赤血球系・血小板系疾患,末梢血・骨髄塗抹標本),フローサイトメトリーによる細胞表面マーカー所見,止血凝固検査の判定・評価などとする。
  • 臨床微生物学の内容は,塗抹標本の顕微鏡による観察,抗菌薬耐性菌,寄生虫検査などの検査所見の判定・評価とする。
  • 臨床免疫学・輸血学の内容は,血液型判定,クロスマッチ,不規則抗体判定,蛋白分画,抗核抗体,免疫電気泳動などの検査所見の判定・評価とする。
  • 臨床生理学の内容は,標準12誘導心電図検査の基本手技,心電図・超音波・肺機能・脳波などの検査所見の評価・判定とする。
口答試問の概要
口答試問は下記の行動目標を達成していることを問う。
  • カリキュラムの2.「全分野のローテーションに共通して求められる能力」(医療倫理,医療安全,遺伝子関連検査を含む)が身についている。