学生用共通基準範囲(日本臨床検査医学会設定、2011)
日本臨床検査医学会
日本臨床検査医学会では臨床検査値の学生用共通基準範囲を設定しました。これは、医学教育の場で臨床検査値の全国統一的判断を可能にすることで、診断学教育の効率化と問題作成上の統一化を目的としたものです。
以下の特徴を有します。
(1)成書を含め種々の調査結果を参考にして設定しました。
(2)憶えやすいように細かな数字は極力丸めて、きりの良い数字としました。
(3)教育・診療の実用に十分対応できるものとしました。
(4)臨床判断値(病態識別値など)も含んでいます(臨床判断値は、*を付記し、備考欄に根拠を示しました)。
(5)医師国家試験に準拠し、必ず憶えておくべき検査項目(医師国家試験問題では基準範囲を省略できる)と必ずしも憶えておかなくてもよい検査項目(同問題で基準範囲は記載する)の2つに分けました。医師以外の他の職種の試験問題でも基準範囲自体はそのまま使用できます。
なお、本基準範囲は、日本臨床検査医学会標準委員会でまとめ、日本臨床検査医学会で承認されたものです。今後も同学会が中心となって検査関連学会の意見も取り入れ、項目を増やしていく予定です。